1. トップページ
  2. 最新情報
  3. 矢崎彦太郎 略歴
  4. フランス音楽の彩と翳
  5. CD 雑誌等
  6. コンサートスケジュール
  7. ヤザキ・エ・セザミのご案内
  8. リンク集

弥生の空に 2022年3月 発売

Profile : the Letters

皆様、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?

1月下旬に6ヶ月半ぶりでパリに戻りました。私達の帰りを待ち構えていたかのように咲き始めたヴェランダの黄色い水仙は、春の気配を感じさせる陽の光に包まれて青空をバックに咲き続け、フランスから僅か2000㎞の彼の地に倣って、今も青と黄のウクライナ・カラーが風に揺れています。

昨年8月20日に茂木敏充外務大臣(当時)から贈られた「芸術を通じた日本と諸外国との文化交流の促進に尽力し友好親善に寄与した」事に対する外務大臣表彰の伝達式が3月10日、在仏日本大使公邸に於いて井原純一大使により執り行われました。諸般の事情を鑑みて、派手でなく家族的なパーティーをリクエストし、式典と晩餐の間にヴァイオリニストの Alain Moglia 氏と家内の篤子が J.S. バッハの<2つのヴァイオリンのための協奏曲>とショスタコヴィッチ<2つのヴァイオリンとピアノのためのワルツ・ポルカ>を演奏して私は菊の御紋章が付いたスタインウェイで伴奏を務めました。御列席下さったのは、大使御夫妻、松田賢一公使、伏木光英書記官の他、フランス外務省のBertrand de Hartingh 氏御夫妻、Moglia 氏、元サンケイ新聞パリ支局長の山口昌子さん、保苅弘美さん。高名なプルースト学者でプルースト生誕150年記念日の昨年7月10日に急逝されたご主人の保苅瑞穂氏も御遺影で参列して下さいました。

昨今の世界情勢を見て居りますと、文化交流の本質とは何かと再考させられますが、究極的には時空を超えた人と人との繋がりに帰着するのではないかと思われます。

今後共、なお一層の御指導、御鞭撻のほどを、よろしくお願い申し上げます。

パリにて、2022年3月

矢崎 彦太郎

  |