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バンコクと津の狭間にて 2023年6月 発売

Profile : the Letters

皆様、お元気にお過ごしでいらっしゃいますか?

6月4日、昨年7月以来11ヶ月ぶりのバンコクに降り立ちました。台風の影響で航空機配備に支障をきたし、到着は23時20分。25年来定宿のスコタイホテルに入ったのは日付が変った翌5日となり、10時半からのリハーサルでR.シュトラウスの〈変容(Metamorphosen)〉を振りましたが、自分自身が変容した感じでした。

バンコク南東約180kmのパタヤ(Pattaya)郊外で開かれていたオーケストラ・キャンプの「スィルパコン・サマー・ミュージック・スクール(SSMS)」はコロナ問題で3年休みましたが、オーディション合格をした若い音楽家が100名を越す盛況で、R. シュトラウスの難曲〈ドン・キホーテ〉に、6日間午前午後みっちり取り組みました。

15年ぶりに協演したタイ人ソロチェリストのエカチャイ君は予想通りの見事な成長を遂げ、スイス・バーゼルを拠点に活躍中。存分に音楽対話を楽しみました。ちなみにR. シュトラウスのこの2曲はタイ初演。パタヤとバンコクで6月14日、15日が本番で16日夜東京に戻り、17日、18日は三重県津で三重フィルハーモニーのリハーサル。第50回記念定期演奏会は翌週25日でした。

かなりハードなスケジュールでしたが、その狭間には上野の東京都美術館で開かれている〈アンリ・マティス展〉を覗き、良い気分転換となりました。作風の変遷を辿れる興味深い構成で、最終室に展示された2幅の対称的な色彩は圧巻。入場予約が必要ですが、8月20日まで開かれています。

まだまだ暑くなると思われます。どうか御自愛下さい。

東京にて、2023年6月

矢崎 彦太郎

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